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アルバイトの定着が重要な理由と離職への対策

2019.09.30

アルバイトの定着率は経営に大きく関わる問題ながら、きちんと数値管理をしていない企業もあります。定着率を上げることはアルバイトの採用にかかるコストを削減し、企業や店舗の戦力を高く維持するのに重要です。アルバイトの定着率を知り、その影響や向上させるための方法について詳細にご紹介します。

定着率の計算方法

アルバイトの定着率とは、一定期間入社したアルバイトが、どれだけ在籍し続けているかを表します。アルバイトの定着率の影響や向上させるための方法についてご紹介します。

計算方法

定着率=(入社した人数-退職した人数)÷入社した人数

例)1年間で10人が入社し、2名が辞めた場合

10人-2人)÷10人=80

この場合、定着率は80%となります。

*離職率=20%

厚生労働省の調査では、平成29年の1年間でのアルバイトの離職率の平均は25.5(1)でした。つまり1年間の定着率平均は74.5%ということになります。アルバイト採用担当者はこの数字を基準として管理を行うのもいいでしょう。ただ、業態やアルバイトの年齢層によっても定着率は大きく変わりますので、数年間データを貯め自社の定着率の平均値等を把握することも重要になります。

1参照元:

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/18-2/dl/kekka_gaiyo-01.pdf

 

定着率が低いと起こる問題

定着率が低いことは企業の経営に悪影響を及ぼします。

2つの悪影響について詳しく解説します。

 

採用・育成コストが無駄に

アルバイトを採用する手法は、従業員紹介(リファラル採用)、ポスター、ハローワーク、求人広告、自社採用ページなど数多くあります。スピード感を考えて、コストがかかっても求人広告を使う企業や店舗も少なくありません。媒体に掲載するのにも掲載費がかかることはもちろん、媒体の営業担当との打ち合わせ、応募者対応、面接、採用連絡などさまざまなことに時間がかかります。入社が決まれば基本的なオペレーション・マニュアルの指導、教育にかかる人件費など、その新人に使う時間やコストは計り知れません。採用担当者はその新人が長く活躍してくれることを見越して育成しています。早期退職はそのかけた時間とコストが一瞬で水の泡になってしまいます。

新たな人材確保が困難になる

現在(2019年)の有効求人倍率(パート・アルバイト含む全数)1990年のバブル期を超え過去最高値(2)となっています。最低賃金も毎年上昇し、東京では201910月より1,000円を超え1,013円になります。良い人材を採用するには魅力的な待遇を用意する必要がありますが、全体的に時給が上がっている中で、目立つ高時給を用意するのは簡単ではないでしょう。時給以外にも、交通費や食事を支給していない企業は少なくなっており、入社祝い金を出す企業も増えています。労働人口の減少に加え、賃金の高騰により採用は非常に難しい時代になりました。アルバイトが離職するたびに採用活動をしなくてはならないため、定着率が低い状態ではこうした難易度の高い採用に繰り返し向き合わなければいけなくなります。

※2参照元:

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL29HPB_Z20C17A5000000/

なぜアルバイトは辞めるのか

アルバイトの定着率を上げるためには、アルバイトが辞める原因を理解し、それらをできるだけ減らすことが重要です。今回は代表的な3つの原因をご紹介します。

人間関係

アルバイトの退職理由として、人間関係に起因するものは非常に多いです(3)。元々は全くの他人同士であった人間が、狭い空間の中で毎日のように顔を合わせるのですから、トラブルが起こって当たり前です。人間関係が良くないことによって空気の悪くなった職場に行くのがストレスになったり、恋愛や友人関係などプライベートのトラブルをきっかけに居心地の悪さを感じるようになるケースがあります。社員とアルバイトの関係はもちろんのこと、アルバイト同士の人間関係にも気を配り、職場の雰囲気を管理する必要があります。

※3参照元:

https://www.baitoru.com/dipsouken/all/detail/id=261

制度・条件

近年、制度や条件が改善され続けています。世の中には仕事があふれており、どこも人材不足で猫の手も借りたいのが現状です。そのため、求人情報を探せば、おしゃれなカフェや時給2,000円以上のコールセンターなど、働きがいがあり、条件のいいアルバイトがたくさんあります。アルバイトが求める待遇のラインは上がってきているため、待遇に不満を抱かせたままでいるとすぐに離職してしまうリスクが高まります。

仕事内容のギャップ

求人広告に記載していた仕事内容と入社してからの仕事内容にギャップがあると早期退職につながります。例えば、常連さんの多い飲食店のホールの仕事に応募し和気あいあいとした想像をしていたのに、実際にはホールスタッフが少なく常連さんと会話をする時間がないほど忙しい場合、自分の思っていた仕事とギャップを感じ、不満を持ちます。こういったことが起こらないよう、求人広告は誇張しすぎず正しい仕事内容を記載し、入社後はギャップのないよう求人内容通りの仕事を任せていく必要があります。

定着率を上げるための対策

それでは、こうしたアルバイトの不満を取り除き、定着率を上げるための対策について解説します。

社員による雰囲気づくり

新しいアルバイトスタッフの初出勤の日、ウェルカムな雰囲気を出すような工夫はしていますでしょうか。不安と期待を胸に出勤してきた時、すぐに溶け込むことが出来るように工夫をしてあげることで、アルバイトもスムーズに仕事に馴染むことが出来ます。例えば、既に勤務をしているアルバイトスタッフに、事前にどういう人が仲間入りするかを伝えておくのも良いでしょう。趣味や出身地などの情報を伝えるだけでも、周りのスタッフが声をかけやすくなります。ほかには、ウェルカムボードを用意している企業もあります。一緒に頑張ろうというメッセージや既存スタッフの写真があるだけで歓迎感を伝えることができます。また既存のアルバイトには、あまり交流がない人同士をチームにしたり、同じポジションで働かせることでアルバイト同士の人間関係を構築する方法もあります。逆に相性が悪かったり、人間関係のトラブルがあったときは、異なるポジションにするといった配慮が必要になることもあります。人間関係は第三者が改善することが難しい部分ですが、社員が職場全体の雰囲気を把握し、極力業務に悪影響が出ないよう管理することが必要です。

待遇・制度面の改善

待遇や制度面の整備により、アルバイトのモチベーションを上げることは効果的です。シフトの提出時期を個々の状況に合わせて柔軟に変えられる、急な予定が入った際のシフトチェンジがスムーズにできる、従来週4日以上勤務だったものを週2日以上に変更するなど、シフト面の融通を効かせます。この仕事ができるようになれば時給UPという可視化された評価制度の導入や、入社1年で寸志や2年目以降だけの特権を用意するなど、少しのコストで改善できることも多数あります。採用競合がどんな制度、どんなメリットを用意しているかを調査し、合わせられる、もしくはより良い条件にできないかを社内で検討することも重要です。

ギャップを減らし、アルバイトにやりがいを与える

先に述べたように、働く前後で仕事内容にギャップを感じるとアルバイトは不満を持つようになります。ギャップを感じさせないためには、求人広告の見直しと現場で与える仕事の工夫の2点が必要です。求人広告を運用する際には、応募数が欲しいあまりに、虚偽や現実とはかけ離れた仕事内容を紹介しないよう注意する必要があります。「芸能人に会える」「誰でもできる簡単な仕事」など、過度に期待値を上げてしまうと入社後にギャップを感じさせてしまいます。また、現場のスタッフもアルバイトがどんな仕事をするために応募してきたのかを把握し、的確に仕事を与えなくてはなりません。また、何をしていいかわからない新人の放置は危険です。まずはできることを一つずつ与えてあげることが必要です。あなたを必要としているよ、あなたの仕事がお店のためになっているよということを少しずつ実感させていきましょう。さらに、何のためにこの仕事が必要かということまで伝えることも重要です。意味がない仕事だと思ったままでは仕事のやりがいや達成感がないため、職場や仕事への愛着につながりません。それ以外にも店長との面談や、社員とアルバイトでの懇親会など、話す時間をとりコミュニケーションの場を確保することも、職場への愛着を持ってもらい、定着率を上げることにつながります。コミュニケ―ションを通じてアルバイトの不満をヒアリングし、改善することができれば定着率もさらに向上するでしょう。

アルバイトの定着率アップでオペレーション向上へ

アルバイトの定着率が上がると高いスキルを持ったアルバイトが増え、スムーズに仕事を進められるようになり、オペレーションの質が向上します。その結果、サービスレベルも向上し、顧客満足度につながり、リピート率が上がり、売上・利益となっていきます。定着率向上の投資は将来の利益への投資と考え、自社の13年の定着率を算出し、さらに向上させるための施策を行いましょう。

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