アルバイト定着

2023.7.7更新

アルバイト離職率が高い原因とは?~離職防止施策について飲食業界事例を交えて解説~

アルバイト離職率が高い原因とは?~離職防止施策について飲食業界事例を交えて解説~

採用費をかけて採用したアルバイト。
良いアルバイトを採用するために、「できれば長く働いてほしい」と思っている採用担当者は多いはず。
でも実際にはすぐに辞めてしまう…なんてことも多いのではないでしょうか?
離職の理由は人それぞれです。
中には本当の理由を言わなかったり、連絡も来ないまま突然辞められたり…
など、何が原因で、どんな対策を打つことから始めたらいいのかよく分からないものです。
本記事ではアルバイトの離職率、離職原因・離職低下の対策など他社事例も含めてご紹介します。

早期離職を防ぐための3つのポイント

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そもそも離職率とは?平均はどれぐらい??

そもそも離職率とは?平均はどれぐらい??

離職率とは、「年間で採用したアルバイトの総数に対する離職者の割合」のことです。
離職率が低くなれば、長期雇用により採用コストの削減や業務の効率化につながります。
離職率は重要な指標であるにも関わらず、明確な対策をしている企業は少ないです。
理由などが曖昧な場合も多いため、その実態を掴みきれていない事が要因の1つでしょう。

まずは離職率の改善を図る為にも、アルバイトの離職率の平均値や計算方法、また理由について知ることから始めてみましょう。

アルバイトの離職率平均値について

厚生労働省から公表されている離職者調査によると
平成30年度にアルバイトとして採用された労働者のうち、令和元年の1年以内に
離職した割合は26.4%でした。

[参考]令和元年
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/20-2/dl/gaikyou.pdf
(男女計・全業態含む・雇用期間が定められている短期採用者除く)

これは全業態を含んだ数値なので、実際に現場の情報を元に算出する離職率とは差異が出ます。
例えば、元々業界的に離職率の平均値が高い「宿泊・飲食サービス業」などは、
33.6%、次いで「生活関連サービス業・娯楽業」が20.5%となっています。

離職率の計算方法とは?他社事例も紹介!

離職率 = 一定期間内の離職者数 ÷ 定期開始時点で雇用されているアルバイト数

「一定期間」の内に離職した労働者数と、「一定期間」の開始のタイミングで働いていた労働者数から離職率を導く事ができます。
例えば、飲食店で、4月1日に20人のアルバイトスタッフが在籍しているとします。
3ヶ月以内に離職したのが10人であれば、3ヶ月間での離職率は10÷20人の50%となります。
※ただし、規定の3ヶ月間に新しく加入したアルバイトは対象から除きます。

上記は一般的な算出方法ですが、独自の方法で算出している企業もありますので、紹介します。
【飲食系企業A】  退職率 = 年間退職者数 ÷ 期初在籍者数
【飲食系企業B】  退職率 = 年間退職者数 ÷ 期末在籍者数

「離職率を計算したことがない!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

アルバイトが離職する本当の原因とは?

アルバイトが離職する本当の原因とは?

「早期離職は避けたいけど、その原因はわからない…」
そうお悩みの方も多いのではないでしょうか?
ここでは離職する原因や人事担当者の生の声からわかる課題感などをお伝えします。

「思っていたのと違った…」仕事内容が原因の場合

アルバイトが離職するタイミングの多くは入社後3カ月までで、
仕事内容が想定していたものと異なるなどの、ギャップの発生が主な原因です。
「思っていたよりも仕事がつらい」「やりたかった仕事を任せてもらえない」と感じると離職につながります。
高いレベルを求めるばかりに厳しい指導をしてしまったり、逆にアルバイトに期待せず、
やりがいがある仕事を任せないといったことが起きないよう注意が必要になります。

こういったミスマッチを防ぐためには、掲載する求人媒体にしっかり仕事内容を書くことと、面接時の説明が重要になってきます。
例えば飲食店であれば、ハンディを使うのか手書きなのか、カウンター越しの接客なのか、
調理やドリンク作りもするのかなど、
事細かに伝えてあげることで、仕事をするイメージがしっかり持て、ミスマッチを防げます。

「働き方や人が合わない…」職場環境が原因の場合

離職の原因で最も大きな割合を占めるのが職場環境です。
中でも人間関係は離職につながりやすく、改善が難しい厄介な問題です。

また、近年ではシフトの融通を効きやすくするなど条件面の緩和を行う企業も増えてきており、
ここを厳しくしてしまうと他の企業に流れてしまう恐れがあります。
アルバイトが働きやすい環境を整えることが現場社員の重要な役割です。

特に昨今ではコロナ禍により求職者の働き方も変化しています。
正社員の収入減やアルバイト先のシフト減によりWワークをする人が増えています。
短時間勤務などシフトの融通が効きやすいことは、採用率UPや離職率減に繋がります。

「もっと良い条件のところが見つかった!」労働条件が原因の場合

最低賃金の上昇に伴いアルバイトの賃金もどんどん上がっています。
また、アルバイトも福利厚生を受けられるので、給与+福利厚生で同地区、同業といった
採用競合よりも良い条件を用意できていなければ、アルバイトの不満になり離職へつながってしまいます。

とはいえ、無作為に給与を上げてしまえば、店舗や企業のコストが上がってしまい、経営が難しくなってしまう場合もあります。
まずは同地区にある同業他社の給与や待遇を知り、平均値を確認しましょう。

アルバイトの離職防止に向けた対策とは?

アルバイトの離職防止に向けた対策とは?

離職の原因は「仕事内容」「給与含む待遇」ももちろん原因の一端ではありますが
最も主な原因はアルバイトも正社員も同じ、「人間関係を中心とした職場環境」です。
特に、アルバイト比率の高い業界(業種)にいると、その環境が当たり前になってしまいます。
会社やお店も同じです。
長く働いている人にとっては、「当たり前」のことが、初めてそこで働く人にとっては
違和感、そしてそこから不安や不満を抱くことも多々あります。

特にいわゆる不人気業界と言われる「採用困難業界」においては彼らに「選んでもらって」「働き続けてもらう」にはどうしたらいいか?
と視点を変えて考えてみることが重要です。

対策①【面接】「この人いいかも。。。」と思ってもらえるように。

アルバイト面接でよくあるのは、仕事の説明、シフトの説明、ヒアリング(働ける時間や日数、経験)を
質疑応答のように済ませてしまうケースです。
もちろん、聞かなくてはならないことは必要ですが、それだけでは不十分です。
彼らにとって重要なのは、「どこで働くか?」よりも「どんな人たちと働くか?」です。
・店長(面接官)である、あなたの人柄をよく知ってもらうこと
・彼ら(アルバイト)の人柄、趣味、アルバイトで得たいものを知ろうとすること
この2点の相互理解を深めるのが面接です。

ですからしかめっ面で、忙しいオーラ全開で、書類を埋めるような面接をしていてはいけません。
笑顔で笑い声がたくさんお互いに出る面接を心掛けましょう。

対策②【面接】いいことも悪いことも率直に伝える。

早期離職の原因の1つに「ミスマッチ」があります。
これは仕事内容でのミスマッチ、シフトでのミスマッチの2点あります。

仕事内容でのミスマッチでは…
・思っていたよりもハードだった…
・思っていたよりも暇すぎて…
の両面があります。

シフトでのミスマッチも同じように、
・希望以上にシフトに入れられた(土日祝・夜間など希望外の日時)
・希望以下しかシフトに入れてもらえない(=稼げない)
の両面があります。

でもそもそも、このミスマッチ、事前にきちんと彼らアルバイトさんの希望や思っていることを
聞いていないことが原因なんです。
だからこそ、きちんと彼らが思っていることを把握する必要があります。

・彼らが思うハードな仕事って具体的にどのくらいのレベル??
(ほとんどのケース、実際に長く働いている社員とは大きく隔たりがあります)
・慣れるまでにどのくらいの時間が欲しい?
(いきなりフルマックスのシフトに入れられると、誰でも慣れていないのできつい、と感じます。
どのくらいのペースで慣れていきたいか?は人によって異なります。)
・できれば土日は避けたい、って言ってるけど、この出来れば、ってどのくらい??
(月2回程度なら入ってもいいのか?それとも週1回でいいのか??も人によって異なります)
などなど、きちんと把握しなければミスマッチに繋がります。

そのうえで、なんでも彼らに合わせて…というのも現実には難しいケースもあります。
ですから、良いことも悪いことも率直に伝えることが必要です。

例えば…
・忙しいピーク時間については、あなたが思っている以上にハードで、100mダッシュしている感覚だよ。
・暇な時間帯もあって、その時はひたすらお掃除してるよ。
・土日のどちらかは必ず入ってほしい。
など出来ない約束をするのではなく、率直に出来ないことは出来ない、予想以上のことは予想以上、と伝えることでミスマッチは軽減出来ます。
ただし、きちんとフォローする、などしっかりサポートするよ、という応援メッセージも一緒に伝えてあげましょう。

対策③【職場環境】シフト作成は柔軟に、直前で。

タイミーに代表されるようにスキマ時間に働く、という働き方もスタンダードになりつつある時代になりました。
もはや現代はワークライフバランスではなく、正社員であっても、ワークよりもライフ重視の傾向にあります。
アルバイトにとっては、シフトをどれだけ柔軟に対応してくれるか?はもはや必須の時代となりました。少し前であれば「1週間前にシフト作成」はメリットの1つでしたが、今はそれが当たり前の時代です。
アプリやシステムを活用して当日シフト作成、というお店も多々あります。
シフト作成についてはより柔軟に、直前に!

対策④【職場環境】休みは笑顔で受け入れる!

突然の休み、お店にとってはかなり辛いですね。
仕事なのに突然休むなんて、ありえない!とたまに憤慨される方もいらっしゃいますが…
でもそれは視点を変えて考えてみてください。
彼らにとってアルバイトよりも、もっともっと優先順位の高いものがあり、そのために優先順位の低いアルバイトを休むのは至極当然のことなんです。(だからこそアルバイトという働き方を彼らは選択しているのです)

例えば、学生さんにとっては、テストやサークルやクラブ活動、帰省など、ママさんにとってはお子様の行事や体調などアルバイトよりももっともっと優先順位の高いものがあるんです。
突然休む、などお店や企業にとっては痛手ではありますが、彼らの優先順位を理解し、そこに配慮する姿勢が大切です。
「お子さん、大変だよね、お店のことはいいから休んで!」
「帰省して親孝行しておいで!また帰ってきたらよろしくね!」
と笑顔で「彼らの優先順位の高いものを受け入れて」あげましょう。

対策⑤【職場環境】入社1か月はシフトのたびに、細かなフォローアップを。

人によって多少時間の差はありますが、およそ入社1か月間は、
・仕事に慣れてきたか?
・他のスタッフとの仲はうまくいっているか?
・分からない仕事はないか?
・休憩時間に1人になっていないか?
・希望していたシフトや働き方になっているか?
など毎回シフトに入るたびに細かなフォローアップが必要です。

もちろん過去何度もアルバイトを経験している人は、この慣れる期間が短いですが初めてアルバイトをする人にとっては、未知の経験を毎回繰り返しているので慣れるまでの約1か月間は細かなフォローアップが必要です。
と言っても何か特別なことをするのではなく、

シフト入りする時にしっかりと名前を呼んで挨拶し、今日何をするのか?を事前に説明すること。
そして仕事の最中にも、声掛けを頻繁にしてあげること。
シフト終わりに今日の感想や分からないことなどをヒアリングし、名前を呼んで労うこと。

を意識的にすることです。
特にシフト途中の声掛けについては1時間に1~2回程度、多いかな?と思うくらい必要です。
これによって「常に見てもらっている」「いつでも相談できる」という安心感が生まれます。

対策⑥【職場環境】入社3か月後には、きちんと座って面談の時間を。

アルバイトにも正社員と同じように1on1面談は必須です。
面談では特に以下のことを留意しながら面談しましょう。

・これまでを振り返って自分自身の成長に、自ら気付く機会としましょう。
決して面談で「これが出来ていない」「あれはダメだ」とダメ出ししないようにしましょう。
これまでを振り返り、しっかりと認める、ほめるをしてあげてください。
そうすることで、彼ら自ら自分自身の成長に気付くようになります。

・立ち話ではなく、きちんと座って面談しましょう。
彼らアルバイトの育成に「きちんと向き合っている」という姿勢の表れです。
アルバイトの育成に力を入れていない企業に対して、
彼らアルバイトが本気になって働いてくれるはずがありません。
もちろん面談の時間も「就業時間内」です。

・希望のヒアリングに変更がないか?すり合わせの時間にする
入社時の希望と変わってきた、ということも多くあります。
特に学期末などは大きな変更もあり得ます。
彼らの希望する働き方に変更がないのか?再度すり合わせの時間とし、
「寄り添う」面談にしましょう。

入社3か月以降は、半年後、1年後と少し間隔を空けても構いませんが
ほとんどのケースは正社員の面談と同じ回数や期間に統一しています。

アルバイトの離職防止&早期戦力者施策15選

アルバイトの離職防止&早期戦力者施策15選

アルバイトの離職防止、早期戦力化に関する施策についてまとめた資料になっています。
貴社での施策立案の際の参考にご活用ください。

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アルバイト離職率改善ソリューションと事例をご紹介

アルバイト離職率改善ソリューションと事例をご紹介

具体的な離職防止施策についてご紹介します。

面接官トレーニング研修

アルバイトスタッフのみならず、正社員での早期離職は企業にとって、大きな経営課題の1つです。
早期離職者が増えることで、採用費は大きく増大するだけではなく、戦力化するまでに辞めてしまうので未戦力人件費も膨大になります。
数十店舗展開している企業であれば、その未戦力人件費は年間数千万円にも上る企業も少なくありません。
早期離職を防ぐには、面接時点で既に生じてしまっているミスマッチを減らす必要があります。
本研修では面接官としての心得という基本的なことから、早期離職を低減する面接の仕方、そして入社後1か月間にやるべきことまで学べます。

プログラムとして以下の流れを想定しています。
・面接官のあるべき姿とは?面接官としての心得。
・育成は応募対応から始まっている!
・『育てる面接』!4つのステップ!
・『育てる面接』実践ロールプレイング
・まとめ

導入された企業様の声
▼11店舗展開ファーストフードチェーン飲食業様
面接は各店長のやり方に任せていましたが、早期離職が増えるにつれ、このままではいけないと、導入を決めました。
実際に研修を受けて、知らないことばかりで驚きました。面接にこんな深い意味があったということが一番の発見です。

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管理職向け研修

こちらの研修内容は、研修時間の約8割が実践型で、単に講義を聞くだけではないのが特徴。
実践型だからこそしっかり身につく研修となっています。
加えて、研修後には「宿題」をお出しします。
学んだことを現場で実践していただくことで成果にもつながります。
宿題についてはメールで回収後、添削を行い返信します。
この毎回のフォードバックの宿題があるからこそ成果の出る研修になっています。
また、研修講師は実際に現場で部下を育ててきた講師が担当します。
知識のみでなく実際に経験のある講師だからこそ現場の悩みもわかります。

導入された企業様の声
▼全国訳60店舗展開飲食業様
これまで研修を受けたことがなく現場上がりの店長がほとんどなので「知識中心ではなくすぐに現場で使える」そういう研修を探していました。
実際に研修を受けた管理職からは、「面白い」「楽しい」という声がたくさん上がってきました。
宿題を実践しただけで、アルバイトパートスタッフの離職率は約20%近く下がり人員不足も解消できました。
また、スタッフ一人一人の行動が変わってきたので、サービスクオリティが上がり客単価もUPしました。
これほど効果が出たことに正直驚いています!

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アルバイトの離職率低減はそのまま組織風土となる。

今回は
「アルバイトの離職率が高い原因は?離職防止に向けた対策・事例をご紹介!」についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

同一労働同一賃金、の概念にもあるように正社員とアルバイトの違いは「働き方」のみとなりました。
既にアルバイト役職者(アルバイト店長、アルバイトリーダー)も世の中に多くいらっしゃいます。
正社員と同じように出張もしますし、会議にも出席します。
当然計数管理も教育も実施します。
アルバイトだから、と制限をかけてしまう考え方ではもう古いのです。

またアルバイトにも正社員と同じ教育機会を提供することで、彼らのやる気もぐーんと上がります。
単に福利厚生や給与面の改善のみならず、人間関係を中心とした職場環境を変えることで彼らの離職防止につながるだけではなく、それが組織風土そのものの醸成となります。

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