アルバイト定着

2023.03.06 更新

アルバイト定着率を向上させる促進方法や事例をご紹介

アルバイト定着率を向上させる促進方法や事例をご紹介

採用に費用も時間もかかったのにアルバイトが定着しない… 
そんなお悩みをお持ちのアルバイト採用担当者様は多いのではないでしょうか?
今回は「そもそもアルバイト定着の定義とは?」であったり、
「アルバイト定着率向上の為の促進ステップ事例」などをご紹介します。

アルバイトの定着と戦力化の定義とは?

企業によって「定着や戦力化の定義」は様々だと思いますが、ここではアルバイト採用にまつわる様々なサービスを手掛けている弊社の定義とその理由などを詳しくお伝えします。

アルバイト定着の定義について

弊社ではアルバイトの定着について「1ヶ月続けば定着」という定義にしています。
「1ヶ月って短すぎない?!」と思う方もいるかと思いますが、実は早期離職の中で1ヶ月以内の
退職が一番多いんです。
また、1ヶ月以内に退職という事はほとんど仕事をしてもらえずに退職されているという事なので
採用にかかる募集費はもちろん、受け入れるための備品の購入や研修にかかる人件費などがムダになっているという事になります。

アルバイト戦力化の定義について

先ほどアルバイト定着の定義についてお伝えしましたが、戦力化については「1年以上勤務している人」という定義をしています。
だいたい半年ぐらいまでは先輩や上司に指示を仰ぎながら業務をこなせている状態で、1年ぐらい勤務しているとある程度自分で考え、行動が出来るようになるためこの定義としています。

アルバイト定着率向上を促進するメリットとは?

アルバイト定着率向上を促進するメリットとは?

ここでは「そもそも何故早期離職するのか?」や、アルバイト定着率向上を促進するメリットを
詳しくお伝えします。

なぜ早期離職をするのか?

なぜ早期離職をするのかの理由ですが、下記が上位の理由になります。

1位:上司・同僚などの職場の人間関係や雰囲気が良くなかった・自分に合わなかった
2位:上司・先輩から理不尽な指摘や指導があった
3位:仕事自体にやりがいや楽しさがなかった
4位:シフトや休みが希望通りにならないケースが多かった
5位:研修内容や教育環境が不十分だった

そもそも、求職者のモチベーションは合格までが一番高く、それ以降は下がる傾向にあります。
入社後に「研修に来なくなった」「日に日に元気がなくなった」「行動が消極的だな…」と
感じることがあれば、要注意です。早期離職をする可能性があります。

これらの原因はいずれもコミュニケーション不足や指導の仕方に原因がある可能性があります。
まずは上記図のような1か月以内離職モニタリングを使い、どの時点での離職が多いのかを
計算してみると原因が明確になると思います。

定着化が促進できると未戦力賃金を削減できる!

アルバイト定着率を向上させることの一番のメリットは、未戦力賃金を削減できることです。
未戦力賃金とは「戦力化しなかった人材にかかった人件費(給与や交通費など諸費用含む)」を
指します。

<例>
・50店舗展開
・1店舗当たり30名の従業員数
・1店舗当たりの年間採用人数は48人
・1年間に早期離職した人材は32人  の場合…

<未戦力賃金の合計>
・12,000  円(人件費/1人)×13人(3日以内の離職数)  ×50店舗 = 7,800,000円
・30,000  円(人件費/1人)×  9人(7日以内の離職数)  ×50店舗 = 13,500,000円
・100,000円(人件費/1人)×10人(30日以内の離職数)×50店舗 = 50,000,000円
・20,000  円(採用費/1人)×32人(1年間の早期離職した人材の採用数)×50店舗=32,000,000円

★合計:103,300,000円の未戦力賃金が発生しています。
アルバイトの定着率向上が促進できれば、この費用が削減できるというわけなんです。

アルバイト定着率向上の促進ステップの具体的な内容は?

アルバイト定着率向上の促進ステップの具体的な内容は?

アルバイト定着の定義やなぜ早期離職をするのか、アルバイト定着率向上を促進する事のメリットなどをお伝えしてきましたがここからは具体的に何をしたらよいのか?をお伝えします。
全体の定着に必要な取組は上記のとおりですが、入社前と入社後にわけてお伝えします。

入社前のステップ

早期離職を防ぐためには、実は面接の段階から行うべきことがあります。
それは
◎面接官トレーニング
◎求職者への診断テスト です。

まずは面接官トレーニングについて詳しく見ていきましょう。
これほど少子高齢化、働き方の多様化が進んでいる今、
もはや面接は「選ぶ」場ではありません。
お互いが相互理解を図り、「選んでもらう」場なのです。

特にアルバイト採用の面接では、残念なことに…
シフトや時給など待遇面の確認にとどまっていることが多く
とても「相互理解」出来ているとは言えない面接が多いですね。
これでは入社した後にミスマッチを引き起こすのも納得です。

では相互理解とはどういうことでしょうか?
それはとってもシンプル!面接官であるあなた自身を好きになってもらい
この人となら一緒に働けるな、と思ってもらうことです。
では具体的にお伝えしていきましょう。

(1)自己紹介に「なぜあなたに働いてもらいたいのか?」を含める

もちろん、アルバイト募集をしているわけですから、人材不足で採用活動をしていますが…
それだけでは不十分です。
彼らに入社してもらって、どんなお店にしていきたいのか?
彼らと一緒にどんな経験を分かち合いたいのか?
彼らにこのアルバイトを通じてどんな人生経験をもたらすのか?
を自己紹介時に含めてみてください。

「うちのお店はね、ランチ時にはとっても目が回るほど忙しいんだよね。
というのも、このあたりではこの値段でコーヒーも付けてるから
常連のお客様やビジネスパーソンのお客様に好評でね。
でも、僕にとってランチって結構大事だと思ってて。。。
仕事の合間のランチにほっと一息つきたくない??
だからそこにこだわってるんだよね。
ランチ時にはとっても忙しいんだけど、お客様には少しの癒しを感じてほしいと思うし
だからぜひ○○さんにもそこは理解してほしいんだよね。
でもね、このランチ時の忙しさが慣れてくると、
色んな事を一度に出来るようになるよ。いわゆるマルチタスク!だね。
これって多分家事でもほかの仕事でも必要なことだと思うんだよね。」

という風に、あなたのこだわり、お店のこだわりと共に
彼らにとって、どんな経験とどんなスキルが身につくのか?を
伝えてあげる自己紹介をしてあげてください。

(2)面接の場を楽しくすること

面接は選ばれる場です。面接自体が淡々と確認事項だけで終始してしまっていては
このお店で働きたい!にはなりませんね。
面接の場でたくさん声を上げて笑ってもらうように心がけましょう。

楽しい面接ステップ① 緊張をほぐしてあげましょう。
特に学生さんなど、アルバイトを初めてする方にとっては
面接は緊張するものです。
仕事内容とは異なる話をして、緊張をほぐしてあげましょう。
生物学的にも、男性の方が女性よりも緊張しやすい生き物です。
ですので、特に男性の場合は、時間をかけて緊張をほぐしてあげてください。
天気、趣味、学校生活、お店のこと、なんでも構いません。
出来る限り距離を縮め、お互いに笑い声が出るようにしてあげましょう。

楽しい面接ステップ② 相手のフィールドで話を聴く。
面接での話は、どちらかというと面接官の方が一方的に話しがちです。
相手に笑ってもらう楽しい面接、とありますが、
決して何か面白いネタや小話をして笑わせよう、ということではないのです。
応募者のフィールドで、どんどん話を聴いていくことで
たくさん応募者に話をしてもらい、それに対して共感していくことが
ここで言う「楽しい面接」です。
ですので、面接官は「相手のフィールドで話を聴く」ことに徹しましょう。

楽しい面接ステップ③ あなた自身を好きになってもらう。
面接で選ばれるには、あなた自身を好きになってもらい、
この人と一緒に働きたいな、と思ってもらうことです。
ここで言う、好きになってもらうということは
決して媚びを売りなさい、ということではありません。

これまでのあなたの経験、価値観や考え方などをエピソードを交えて話をしてあげてください。
あなた自身の人格、品格に惹かれて入社してもらう、が一番です。
ですので、面接官としても店長としても人格教育というのは大事なんです。

楽しい面接ステップ④ 応募してくれたことへの感謝を忘れずに。
お客様はお見送りするのに、応募者は見送らない…。
こんなお店結構あるあるですね。
応募者はある意味お客様よりも大切です。
時間も交通費もかけて、わざわざ面接に来てくれたことへの感謝を
きちんと伝え、最後まで丁寧にお見送りしましょう。

(3)たとえ不採用でも誠実に対応する

もし仮に不採用になったとしても、地域のお客様の1人であることに変わりはありません。
他にもたくさん働き場所もあるのに、縁あって面接に来て頂きました。
そこに感謝の気持ちを込め、誠実に対応しましょう。

とある企業では、不採用の方に対してお礼の1つとしてクーポンなどを渡されているところもあります。
残念だけど、今回はダメだったけど…
でもいいお店、いい店長だったな、と思ってもらうことが
今後の営業活動にも採用活動にもプラスになります。

(4)面接はトレーニングである

面接官トレーニング、というように、これはトレーニングで身に着くスキルです。
ですので1回社内で研修をしたから、全員出来るだろう、というのは間違いです。
何度も何度も繰り返し練習することで、誰もが身に付けられるスキルです。
そのためにも社内でロールプレイングを実施したり、お互いの面接風景を録画して自己分析、客観的に観察したり
そうゆう練習の場を企業として提供し続けることが面接官のレベルUPに繋がります。

次に、求職者への診断テストについてご紹介しましょう。
昨今ではアルバイト採用においても診断テストを実施する企業も増えてきました。
求職者への診断テストは、適性診断の簡易的なもので、今は安価でできるサービスも増えています。
これを行う事で自社に合わない人を採用することがなくなり、入社後のミスマッチからの早期離職を防げます。

入社後のステップ

次に入社後のステップについて見ていきましょう。
アルバイトの定着率を向上させるために有益な施策は大きく2つあります。
それは
◎店長(管理職)研修
◎福利厚生含む制度改定 です。

今回は福利厚生含む制度改定については、なかなかすぐに、一足飛びにはいきませんので
割愛し、店長(管理職)研修について言及していきます。

店長に必要なマインド、スキルは様々多岐に渡ります。
その中でも内部(社内)で実施したほうがいい研修と、
専門家である外部に任せた方がいい研修とあります。

係数の見方やKPI(数値管理)、調理など業務スキルに関わることについては
内部研修をおすすめします。
というのも、数値の見方、平均値など企業ごとにより異なります。
調理についても資格取得以外のスキルについては、企業秘密に関わることも多く
外部研修では実際には難しいと言えるでしょう。

これに対して、アルバイトの育て方、人格形成といったいわゆるヒューマンスキルについては
外部研修に委託する方が一般的です。
というのも、内部で研修を実施しても…
「とはいえ、現場のこと分かるでしょ??」といった甘えが生じたり
「そんなこと言ってるけど、あなたはどうなの??」といった内部ならではの
見えてしまう部分があるからです。

実際に外部研修で学んだことについて、それまでも何度も何度も内部研修で実施していたにも関わらず
「初めて知りました!」といったアンケートが多かった、なんてことは日常茶飯事です。
何を学ぶか?も大事ですが、誰から学ぶか?も同じくらい大事なんです。

では、ここから昨今増えてきた店長(管理職)研修の内容についてお伝えしていきましょう。
昨今どの企業でも最も多いテーマが「今の時代にあった育て方」です。
時代はどんどん変わってきています。
それに伴い、育成の仕方も随分大きく変わりました。

(1)ほめて育てる

子育てにおいても、ほめて伸ばせ、は一般的概念となりました。
社内の育成においても全く同じです。
この「ほめる」について、勘違いをしている方も多いんです。

なんでもかんでもほめるのか??
すごい!さすが!やるじゃん!を連発していればいい??
ほめないといけないから、𠮟れない…。
ほめてるのに…伸びない。。。

はい、これ全部勘違いです。
育成においてほめるというのは、
★何でもかんでもほめるのではなく、成果につながる言動をした時にほめます。
★抽象的な言葉は要りません。彼(彼女)だけに通じる具体的なほめ、が必要です。
★𠮟るべき時は、期待を込めた叱りが必要です。
★伸びないのではありません。ほめ方が違うのです。

ほめる、というのは「ほめられた相手」が
「○○のことで、ほめられた!」と認識することが重要であり
そのためには具体的にほめることが必要なのです。

(2)サーバントリーダーシップ

時代と共にリーダーシップの在り方も随分変わってきました。
今の時代においては、様々なリーダーシップスタイルを併用しながらも
主流派サーバントリーダーシップへと変わってきています。

一言でサーバントリーダーシップとは、支援する、支えるリーダーシップのことです。
従来の上から引っ張るトップダウンの支配型リーダーシップとは真逆のスタンスで
下から支え、応援し、奉仕するリーダーシップのことを言います。

自主性を育み、自律型社員・自律型アルバイトを育てるには
このサーバントリーダーシップが最適なリーダーシップスタイルだと言えるでしょう。
このサーバントリーダーシップには10の特性がありますが
その中でも最も重要な特性の2つが、共感と傾聴です。

自分の言いたいことを言うのではなく、
相手の言いたいことを最後まで遮らずに真摯に聴き、
そのうえで、どうすれば自分が相手の役に立てるのかを考えること。
これが傾聴になります。

相手の立場になり、相手の心情・気持ちを理解する。
人は誰もが不完全な生き物であることを念頭に
相手をどんな時も受け入れる。
組織やチームにおいては、掛けている部分を補い合うようにすること。
これが共感です。

このサーバントリーダーシップスタイルは、アルバイト育成にはもちろん
他にもハラスメント防止、ダイバーシティ推進などにも
必要なマインドとなります。

(3)1on1面談

アルバイトも社員も育成に不可欠なのが、1対1の面談です。
査定評価面談のようにイメージされている方もいらっしゃいますが
育成目的の1on1面談は査定評価面談とは大きく異なります。

査定評価面談においては重要なことは、以下になります。
自己評価と他者評価の違いを明確にすること。
現状の課題を認識し、それに対する解決策を考える(提示)すること。
課題も含め目標設定すること。
いわゆる問題追求型思考の面談の仕方になります。

これに対し、育成目的の面談で重要なことは、以下になります。
これまで出来たこと、成長したことを振り返る。
目指したい像を明確にする。
目指すゴールへのステップを明確にする。
いわゆる成功探求型思考の面談であり、これによりモチベーションが向上します。

差異を明確にする目的の査定評価面談と異なり
モチベーションを向上させ、明日への活力につなげることが目的の育成1on1面談。
今は育成において必要不可欠なスキルとなっています。

他にもロジカルシンキング、巻き込み力、チームビルディング、コーチングなど
管理職に必要なスキルは様々ありますが
いずれも時代と共にどんどんその方法は進化しています。

アルバイトの定着率を向上させるだけではなく、
面接官としても店長としても、人格形成は教育し続けなければいけません。

定着促進ステップを実践してアルバイト定着率向上を目指しましょう!

今回は「アルバイト定着率を向上させる促進方法」についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか?

◎1か月以内離職モニタリング
◎未戦力賃金の計算
◎面接官トレーニング
◎求職者への診断テスト
◎店長(管理職)研修

上記の促進ステップを是非実践してみて、アルバイト定着率向上を目指しましょう。
「とはいえ、どれから手を付けていいのか…」という方や「研修やトレーニングの方法がわからない…」
という方はお気軽にお問い合わせください。
アルバイト定着率を向上し、ムダな費用や時間の削減に繋げていきましょう!

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