アルバイト採用
2026.08.17
採用予算の立て方と考え方とは?費用内訳・配分・見直しのポイントを解説

来期の採用予算を決めるとき、いくらに設定すべきか判断に迷う場面は少なくありません。相場を調べても金額の幅が広く、自社にとっての適正額がなかなか見えてこないためです。
「求人広告にいくらかけるか」という観点だけでなく、それ以外でかかる費用の考慮も必要です。なぜなら採用予算に含まれる費用は広告費だけではないため。全体像を押さえないまま金額だけを決めると、実態と合わない予算になりがちです。
さらに、予算を増やせば採用できるというものでもありません。同じ金額でも、どの採用手段に配分するかで成果は変わってきます。採用予算の適正額を考える前に問われるのは、この配分の視点を持てるかどうかです。
本記事では、採用予算に含まれる費用の全体像から、立て方、配分の考え方、見直すべきタイミングまでを整理します。自社の採用予算を設計し直すための土台として活用してください。
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採用予算に含まれる費用の全体像

採用予算とは、採用活動全体にかかる費用を見込んで確保する予算のことです。求人広告費だけでなく、採用に関わるさまざまな費用が含まれます。
採用予算に含まれる主な費用や気をつけたい点は、以下のとおりです。
・求人広告費
・人材紹介費
・採用サイト
・ATS
・採用広報
・「採用予算=求人広告費」ではない
求人広告費/人材紹介費/採用サイト/ATS/採用広報
採用予算に含まれる費用のうち、担当者が金額を大きく左右されやすいのが求人広告費と人材紹介費です。まず求人広告費は、求人媒体や求人検索エンジンへの掲載にかかる費用にあたります。掲載課金型やクリック課金型など媒体によって課金の仕組みが異なり、運用の仕方によって同じ掲載でも費用対効果が変わります。
特に費用が膨らみやすいのが人材紹介費です。人材紹介会社を通じて採用が決まった際に支払う成功報酬で、一般的に採用者の理論年収の30〜35%程度が相場と言われています。人材紹介費は1件あたりの費用が採用手段のなかでも高くなりやすいです。
このほか、採用サイトやATS(採用管理システム)は母集団形成や応募者管理を支える費用、採用広報は認知や興味を高めるための費用として計上します。すぐに応募へ直結する費用ではないものの、中長期の母集団形成を支える投資にあたります。
自社の採用コストについて洗い出したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
「採用予算=求人広告費」ではない
採用予算を求人広告費だけで捉えると、実際にかかる費用との間にずれが生まれます。採用活動には広告以外にも複数の費用が発生しているためです。
たとえば求人広告で応募を集めても、応募者を管理するATSや、応募の受け皿となる採用サイトがなければ選考は円滑に進みません。人材紹介を併用すれば、そこにも別途費用が発生します。
採用予算は、上記のような費用を合わせた採用活動全体の費用として設計するものです。広告費だけを見ていると、他の費用が想定外の支出として後から積み上がることになります。
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採用人数と採用単価から逆算する採用予算の立て方

採用予算は、採用したい人数と一人あたりにかかる費用から逆算して立てます。ここでは採用予算の計算式と、雇用形態別の考え方を整理します。
・採用予算の計算式と考え方
・アルバイト採用の場合の考え方
・ 中途採用の場合の考え方
採用予算の計算式と考え方
採用予算の基本は、採用単価に採用予定人数を掛け合わせて算出します。採用単価とは、一人を採用するためにかかった費用の平均値です。
採用単価=採用にかかった費用の総額÷採用人数
過去の採用実績があれば、前年の費用と採用人数からおおよその水準を把握できます。
ただし採用単価は、雇用形態や職種、採用手段によって大きく変わるものです。全社で一律の単価を当てはめるのではなく、採用区分ごとに分けて見積もると、実態に近い予算に近づきます。
アルバイト採用の場合の考え方
アルバイト採用は、中途採用と比べて一人あたりの単価を抑えやすいです。なぜなら求人広告への掲載を中心に、比較的短い期間で採用が完結しやすいため。
見落としやすいのが、採用人数の多さと、離職による欠員補充の繰り返しです。一件あたりの単価が低くても、募集を重ねるうちに年間の総額が膨らむことがあります。
そのため、アルバイト採用では一回あたりの費用だけでなく、年間で何回募集するかまで含めて予算を見積もります。定着率が低い職場ほど、募集回数が増えて総額が上振れしやすくなる点にも注意が必要です。
アルバイトの採用単価について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
中途採用の場合の考え方
中途採用は必要な時期に必要なスキルを持つ人材を個別に採用するため、一人あたりの単価が高くなりやすいです。特に人材紹介を利用すると、理論年収に連動した成功報酬が発生します。
たとえば理論年収500万円の人材を人材紹介経由で採用すると、手数料は150万円前後です。同じ一人の採用でも、求人広告経由と人材紹介経由では費用が大きく変わります。
中途採用の予算を立てる際は、どの職種をどの採用手段で採るのかを分けて考える必要があります。なぜなら採用手段の選び方によって、同じ採用人数でも総額が数倍変わることがあるためです。
中途採用をする際に判断軸となる費用感・効果の出やすさでの媒体選定方法は、以下の記事をご覧ください。
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予算を増やせば採用できるとは限らない!成果を分けるのは配分の設計

採用予算は、金額を増やせば成果が上がるとは限りません。同じ金額でも、どの採用手段に配分するかで結果は変わります。ここでは配分が成果を左右する理由を整理します。
・同じ予算でも投資先で成果が変わる
・採用課題によって投資すべきチャネルは異なる
・かけている費用に見合う成果が出ているかを見る
同じ予算でも投資先で成果が変わる
同じ採用予算でも、配分の仕方によって採用できる人数や質は変わります。採用手段ごとに、得意とする対象や費用対効果が異なるためです。
たとえば応募の母数を増やしたい場合と、専門性の高い人材を狙う場合とでは、有効な採用手段が違います。母集団形成が課題なのに高単価の人材紹介へ多くを配分すれば、費用の割に応募数が伸びないことがあるのです。
予算を配分する際の基準は、金額の大小ではなく、自社の採用課題にその手段が合っているかどうかです。合わない手段に多く配分するほど、投じた費用が成果に結びつきにくくなります。
母集団形成の効率的な方法については以下の記事をご覧ください。
採用課題によって投資すべきチャネルは異なる
採用課題は企業ごとに異なり、それによって投資すべき採用手段も変わります。応募が集まらないのか、応募はあるが選考で辞退されるのか、採れても早期に離職するのかで、手を打つべき箇所が違うためです。
応募数が足りない企業に有効なのは、求人広告や求人検索エンジンなど母集団を広げる手段になります。いっぽう応募はあるが決まらない企業は、求人原稿の出し方や選考プロセスの見直しに費用を向けるほうが効果的です。
自社がどの課題を抱えているかを見極めないまま、他社と同じ配分を真似ても成果は出ません。最適な配分は、自社の採用課題によって決まります。
かけている費用に見合う成果が出ているかを見る
採用予算を配分したら、かけた費用に見合う成果が出ているかを確認します。採用手段ごとに、応募数や採用数に対する費用を把握することが出発点になります。
たとえば求人検索エンジンで応募単価が高止まりしているのに配分を変えていない、人材紹介に多くを払い続けているが採用数が伸びていない、という状態は費用対効果が悪化しているサインです。手段ごとの応募単価や採用単価を並べると、改善すべきポイントが見えてきます。
応募単価や採用単価の水準は、自社の業種やエリアによって変わるものです。他社の平均値ではなく、自社の実数を基準にするほど、費用対効果の判断が付きやすくなります。
Indeedの自社の費用感は適正?相場データ

Indeedを運用するときは、自社の採用スコアの立ち位置を把握しておくことが重要です。この資料では、主な職種別にIndeed PLUSの相場データ(クリック単価・応募単価)を抽出してまとめています。ユーザーの人気キーワードもまとめているため、原稿作成の参考にもしていただけます!
採用単価の高騰やチャネル依存が採用予算の見直しどき

採用予算は一度立てて終わりではなく、状況に応じて見直すものです。ここでは見直しを検討すべき代表的なタイミングを整理します。
・採用単価が高騰しているとき
・特定チャネルに依存しているとき
採用単価が高騰しているとき
採用単価が上がり続けているときは、予算の見直しどきです。
採用単価の高騰の原因は、採用競争の激化や採用手段の効果低下です。要因を特定せずに予算だけを増やすと、上がった単価のまま募集を続けて予算が膨れ上がります。
検討すべきは単価が上がった採用手段を洗い出し、他の手段に振り替える余地がないかどうかです。単価の変化は、配分を見直すきっかけになります。
特定チャネルに依存しているとき
採用の大半を一つの採用手段に頼っているときも、見直しを検討する場面です。特定の手段への依存は、その手段の費用が上がったり効果が落ちたりしたときに、採用全体を滞らせるリスク要因になりかねません。
たとえば人材紹介だけに頼っている場合、採用人数が増えるほど成功報酬が積み上がり、総額を押し上げます。求人広告や採用サイトなど自社で母集団を作る手段を併用すれば、一件あたりの費用を抑える余地も出てきます。
一つの手段に依存している状態は、費用面でも採用の安定性でもリスクです。複数の手段に分散させておくと、費用と成果のバランスを取りやすくなります
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採用予算は「いくら使うか」より「どこに使うか」で決まる
採用予算は、金額の多寡だけで成果が決まるものではありません。採用予算に含まれる費用の全体像を押さえ、自社の採用課題に合わせてどの手段に配分するかを設計することが、費用対効果を左右します。
まずは自社の採用単価と手段ごとの費用対効果を把握し、課題に合った配分になっているかを確認してみてください。予算を増やす前に配分を見直すことが、限られた予算で成果を出す近道になります。








